生肉と放射能

今日、ある公営のホールに行ってきたら、「生肉は新鮮でも危険です」という張り紙があった。これはもちろん生肉を食べて死者が出た事件をうけてのことだと思う。

私はこれを見て「じゃあ1億人が生肉を食べたら、何人死ぬのか?」と疑問に思う。

この張り紙自体はまったく、いいことだと思う。そして、多くの人はその警告を適当に受け止めて、生肉料理を食べると思う。それで、死者が出るか、といえば、不運なら出るかもしれないが、そう簡単にはでないだろうと思う。

それでも、公的な立場からは、「生肉は食べないようにしましょう」という警告を送っておくのは、大事なことだと思う。私が疑問に思うのは、では、どうして放射能については、そうしないのか、ということ。

今、私が住んでいる場所の状況は、それほどの危険性はないだろうと思っている。けれども、少なくとも、公的機関は、放射能には危険があり、避けるべきモノだと言うアナウンスをしておくべきだと思う。ある程度、大げさに言うのは、生肉でもそうだし、インフルエンザもそうだし、スピード違反だってそうだ。

なぜ、放射能については違うのか。ちょっとの危険性は気にするなとまでいう。理解に苦しむ。

本来ならば、生肉の張り紙のとなりには、「福島の原発事故により、放射性物質が水や食品や土壌に含まれています。健康のため放射性物質を体内に取り込まないように気をつけましょう」という張り紙があってしかるべきだと思う。

そして、放射性物質だけを特別扱いする国や自治体にはどんな背景があるのか、を考えておくことは必要だと思う。
結局、自分の身を守るのは、自分だということ。それは、生肉でもインフルエンザでも放射能でも関係がない。