プチ・ニコラなど
アニメの赤毛のアンのDVDを借りてきて、1日1話ぐらいのペースで観ている。といっても、きちんと観ているのは子供たちだけで、私はとびとびにしか観ていない。休みじゃないといっしょに鑑賞というわけにいかないからだ。
とうとう、30話を超えてきた。たわいもない話がつづいているが、子どもたちはすっかりはまっており、観終わると、次を催促される。
さて、そうすると、週に一回は、レンタル屋に行くことになり、そうすると必然的に、他の映画も物色することになる。
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「ファンタスティック Mr.FOX」
以前、「群像」で、蓮實重彦が絶賛していたのが記憶にあり、
(参照 http://naokitree.blog33.fc2.com/blog-entry-123.html)
しかも、ストップモーションのアニメーションで、子ども向けのコーナーで発見。自動的に手が伸びた。
実は、子供たちが観る前に、一人で夜中に観たのだが、そのときは、まあまあかなというのが私の感想だった。映像は、極めて美しく、動きもいい。キャラクターも楽しい。映像的には、なかなかここまで素晴しいものはない。それだけで価値はあるとは思う。
でも、ちょっと話は物足りない。それに、展開が早くて、子供向けとは言いがたいかなあ、と思っていた。
しかし、子供たちは食いついた。しかも、ゲラゲラ笑っている。意外だったが、子供たちにとっては、とても楽しい作品だったようだ。
いくつかの事情で、結局、私は3回観たのだが、3回も観るとなんとなく、いい作品のような気がしてきた。
90分ぐらいで短いし、やっぱり子供向けに作っていたのかなという感じ。監督のウェス・アンダーソンは、実写の映画で有名のようなので、それも観たいものだと思う。
というわけで、私がみたい映画を、子供たちも楽しめそうだということがわかったので、しめしめとまた借りてみた。
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「プチ・ニコラ」
公開中に行きたかったのだが、うまい暇が見つからなかったのと、吹き替えでないのがネックで行かなかった。で、DVDになっても、吹き替えがない。おしい。ほんとうにおしい。
たしかに、シャレたフランス映画として、アート系に属してしまうのはわからないでもない。でもなあ、やっぱりこれは、アート系単館上映を見に行く人たちが楽しむ映画ではなく、もっと一般的な子供向けだろうと思う。話は、主人公は小学低学年の男の子の話。たわいもないし、エロもない、60年代を舞台にしたコメディ。人を傷つけるようなギャグもない。時間もやはり90分程度、気軽に親子で楽しめる映画だ。しかし、吹き替えではない。うーん。小学校低学年にはきびいしいかな、と思いつつ、借りてきてみた。
小学生2年のさとは、主人公とほぼ同年代だが、やはり字幕は理解が厳しいようだった。上の二人も、完璧に理解するのは厳しい感じだった。とはいえ、受けていた。とくに、最後、ふさぎ込んだニコラをお父さんが笑わせるのだけど、ここは笑った。志村けんみたいなんだけどね。
しかし、家族で、いちばん受けていたのは、私だった。この映画はいい。ファションやらインテリアなんかが60年代のおかげで、往年のフランス映画を彷彿とさせて、なんかいいんだ。しかも上品なんだ。たわいないと言えばたわいないし、お約束といえばお約束のギャグばかりなのだが、こういう嫌な部分のほとんどない映画って、ファンタジーなのだとは思うけど、みんながこれを見て、楽しんでいる状況が、安心できる。世間では、なにか気が狂った人間がでてきて人が死にまくる映画ばかりなのだけど、やっぱこういうのもないと。
ひとり、おそらく今でいえば、学習障害といえる子どもが出てくる。結構かわいそうではあるのだが、でも、彼をバカにするものはおらず、むしろ、彼は、その知的な障害を武器に活躍し、また、仲間たちも自然にそのことを認めている。
大臣がやってきて、冗談をいう。
「パリを流れる川はなにかね?」という質問に、彼が考えに考えて答える。
「セーヌ川!」
大喜びの子どもたち。
「そんなに難しい問題だったかね?」
何度も、うなづく先生。
このシーンは、ゲラゲラ笑えるし、認めあう喜びみたいなものに感動もする。いい映画だった。
フランスでは、大ヒットしたらしいが、日本では、公開のやり方が失敗したなあと思う。明らかに、親子向け。映画好きな若い人が観ても、面白くないだろうね。テレビで吹き替えでやんないかなあ。
ちなみに、プチ・ニコラ、原作はわりと昔から、翻訳があります。絵本と紹介されたりしていますが、絵本ではなく、児童文学です。この原作の挿絵をつかったアニメーションが、映画のオープニングにあるのですが、これも良かった。結局、この映画も2回みました。もう一回観たいぐらい。この、監督の前の作品も良さそうなので、いつかみたい。
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で、さらにフランスでは、CGアニメにもなっているようです。テレビシリーズのようですが、詳細はよくわかりません。
ただ、これも日本で、放送しないかな、ヒットすると思うけど。