今日は余り気乗りがしないが、書いてみよう。
当然のことながら、芥川賞候補の最後の一作を読んだ。読了するのに非常に努力を要した。ラノベですかね。この独白というか躁的なおしゃべりは。それから清涼院流水みたいだと思ったりもしたけど、そのままオマージュのような作品も書いていますね、この作者。(もしかして本人か?)
良いところを探そうと思ったけど、ほとんどなかった。一つだけ、主人公の人生で大事なところであろう、進学や初体験なんどが、異常なまでにあっさりと表現されているのが、ああ、こういうところがすごいといわれているのかもなと思った。
あまりにも、良いところがないので、私は自分の読解力のほうが不安になってくる。他の人はどうだろうと、Webを検索しても、いい評価ばかりだ。芥川賞だって候補だし、三島賞も受賞したんでしったけ。なんで? どこが? 俺って小説がわからない人間なのか?
群像10月号の創作合評で「すばらしい作品」とする都甲氏に対し、町田康が「すばらしいとおもったところを教えてください(笑)」と受けているのに、ほっとする。その後は町田氏も好意的だったけど。

で、この作品についての私の評価というものが、どんなものか、は作品名および作者名を上げないというところから、ご想像下さい。私は、この小説の良さがわかりません。別にそれでいいですという開き直りをして終了。

これが受賞したらどうしようと思いましたが、芥川賞「該当なし」だそうです。「ボーダー&レス」にあげてもいいんじゃないのかなあ、とちょっとだけ思いました。

というわけで、ようやく読むべきものから開放されて、今一番読みたい本はこれです。

初夜 (新潮クレスト・ブックス)

初夜 (新潮クレスト・ブックス)