村上春樹エルサレム賞

池田信夫氏のブログ
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/26ca7359e6d2d15ba74bcdf9989bee56
に、村上春樹が「エルサレム賞」での受賞スピーチの一部が載っている。ただし、英語なので、前半だけ訳してみた。

私はエルサレムにやってきた。私は小説家としてやってきた。つまり、嘘を紡ぐ人として。

小説家だけが嘘をつくわけではない。政治家もつく(ごめんなさい、市長)し、外交官もつく。けれども、小説家と彼らには違いがある。小説家は嘘によって訴えられたりはしない。むしろ、賞賛される。嘘が大きければ、それだけ賞賛も大きい。

小説家の嘘と、彼らの嘘の違い。それは小説家の嘘は、真実を暴くということだ。真実を、全体として捉えることは難しい。だから、小説家は、真実を虚構の領域へ翻訳する。しかし、まず最初に、小説家は自分自身のどこに真実が横たわっているのか、はっきりとさせなくてはならない。

今日、私は真実を語ろうと思う。私が嘘をつこうとすることない日は、一年に数日しかない。が、今日はその一日だ。


怪しい英語力なのだけど、大意はあっていると思います。

と書いていると、もう全訳があるので、そちらもどうぞ。
http://maturiyaitto.blog90.fc2.com/blog-entry-139.html

ちなみに、純粋な疑問なのだけど、嘘つきが「これから本当のことをいいます」といったときに、本当のことを話すのかどうか、それを信じるべきかどうか、悩みませんか?