秘密の花園〈下〉 (岩波少年文庫)

秘密の花園〈下〉 (岩波少年文庫)

なんだかんだといいつつ、やっと読み終わる。といっても、私が読んだのは、5、6章分だけど。
しかし、途中の数章と最後の2章を読んだだけでも、抜群に面白く、そして感動的だった。
当たり前のことだけれど、あらすじを読んだら「ただのいい話」に過ぎなくなってしまうけれど、二十数章、メアリがインドからやってきて、大きな屋敷で自由なく暮らすところから、庭を発見し、コリンが登場して、最後を迎えるまでの物語を、どきどきわくわくして、体験してくると、その感動というのは、いい話だね、なんていうふうにまとめられないのだ。
 小説というのは、体験なんだ、と思う。説明したり、諭したり、ということでなく、文字と想像力によって、その物語を体験することなのだろう。だから、頭ではなく、身体で感じているかのような感覚が、小説にはあるのだろう。

で、次のはさとのお気に入り

みねお みつ「カーフェリーのたび」

車と船がやはりいい。