というわけで、ぐうすか寝てしまったり、子供達と遊んだりして過ごしているうちに、過ぎてしまった。

木曜は、お休みだったので一日宿題をしていた。

金曜はもう良く覚えていないが、いろいろな用事をすませると出勤時間になって仕事。

ああそういえば、ちょっとした出来事があり、新人の営業さんが怒っているのをこちらが、まあまあとなだめる。ほんとはこっちが被害者なのだが。でもここに書けるようなできごとではないので、ふと思い出した無関係な昔のエピソードを書いてみる。

これは、私が書店に勤め始めて3日目ぐらいの話。初めて担当したのが、攻略本で、しかもいきなり国民的ゲームの発売日と重なっていた。当然その攻略本もすごい売れ方で、3日目には売り切れてしまった。そこで追加の注文をすることになったのだが、何冊注文すべきか分からない。店長に相談すると100冊という。初めての注文が、いきなり三桁ですか。震えながら100と書き込みFAXした(電話注文のできない版元だったので)。
しかし待っても待っても入ってこない。そこでまた同じFAXを送る。やはり来ない。また送る。来ない。1ヶ月以上経ってから、やっと入ってきた冊数はたったの5冊だった。

(つづく)

5冊がたった数時間で売り切れた、その日、私は某書店によってみた。梶井基次郎が爆弾を仕掛けた書店がチェーン展開した店だ。私は驚くべき光景を見た。そして、社会とはなにか、ビジネスとは何かを一瞬にして理解させらることになった。
私が何百冊注文しても入ってこなかった攻略本が、店の一番目立つところにドーンと積んであったのだ。 なるほど。そういうことか。それならそれで、やってやる、と思った。それはいまでもわすれていない。

 それからもいろいろな場面でそんな目にあってきた。けれども、逆に、これは優遇されているな、と思うことも多々体験してきた。あたりまえのことだけれども、自分の商品を売ってくれるところにはやさしく、売ってくれない(あるいは売れる数の少ないところ)にはきびしい対応をするのは、ビジネスというものの基本みたいなものだ。もちろん、売れないからといって、商品がこなければ売れないので、ますます売れないわけだが、「そこをなんとかする」ことが実は、仕事の醍醐味だったりするのだ。冷遇されていた立場から、優遇される立場に変わるとき、ああ、某国民的ゲームのように、経験値がたまって、レベルが上がったことの証明なのだ。

 ともちろん、今日怒った話は、それとは関係ない話です。
 若い人は、そういう怒りをもったりしても、めげずに、むしろバネにして、経験値をためてください。

みたいなことで、土曜日からの話は、また。